ハイブリッド車の先駆けとして1997年に発売されたトヨタの新型プリウス。
20年以上経った現在でも自動車売り上げ上位をキープしており、ハイブリッド車の代名詞と言えるでしょう。
そんな新型プリウスが限界まで走れる走行距離と寿命の限界がどれくらいなのか、気になっている人が多いことは事実。
私は営業者として長年新型プリウスに乗ってきましたが、距離を乗ってもあまり不具合が起きない印象が強いです。
今回は、人気車種新型プリウスの走行距離の寿命や限界について詳しく解説していきますね。
ドライブが好きな人、長く乗り続けたい人など是非参考にしてください。
新型プリウスの走行距離の寿命は?
うちの新型プリウス、どうやらハイブリッドシステムが寿命を迎え、ただのガソリン車に成り下がってしまったようだ。ここまでの走行距離15.6万キロ。 pic.twitter.com/pHFelEtWar
— ムラマコト (@Mako_the_Rower) June 30, 2020
一口に寿命と言っても、自動車は複数の部品から成り立っているので「この部品が使えないからもう乗れない」という風にはあまりなりません。
修理や交換で解決することがほとんどではないでしょうか。
それにしても一体いつまで乗れるのかどうかというのは一度は考えてしまいますよね。
冒頭でもお伝えしたとおり、初代新型プリウスの発売は約20年前。
今でも初代新型プリウスを運転する人は見かけます。
20年以上何もメンテナンスしないで問題なく乗り続けるということは恐らくないでしょう。
しかし言い換えるとメンテナンスさえしっかりしていれば20年以上は乗り続けられるということ。
主にどんな部品に気を付けていれば長く乗り続けられるのか、順番に見ていきましょう。
バッテリーの寿命
補機バッテリーの方は自分で交換することも出来ますが、駆動バッテリーの方になると専門の人に任せるしかありません。
どちらも消耗品であることには違いないのですが、駆動バッテリーに関しては10年20年乗っていても交換せずに済んでいる人もいるようです。
バッテリーを長持ちさせるコツとしては
- 定期的に適度な距離を運転すること(最低でも2~30分)
- エアコンを使いすぎない(極端な温度変化で負担が掛かる)
- 電飾品やライト、ランプ系をしっかり消す(バッテリー上がりの原因になる)
などがあげられます。
タイヤの寿命
タイヤの寿命、交換目安はどのくらいかというと安全な走行が不可能になりそうなときではないでしょうか。
タイヤの溝が1.6㎜以下まで減ってくると、スリップサインというものが出ます。
タイヤ本体を見ればすぐに分かるので、今までタイヤの状態を見たことがない人は一度確認してみても良いかもしれません。
一箇所でもスリップサインが出ている場合はすぐにタイヤを交換しましょう。
他にもタイヤのひび割れや亀裂にも要注意。
筆者も一度タイヤに小さな亀裂を発見したことがありますが、小さいから大丈夫かなとそのままにしていたら数日後パンクした経験があります・・・。
少しでも違和感を感じたらすぐに対処するべきですね。
ハイブリッドシステムの寿命
ハイブリッドシステムはバッテリーの他にも複数の部品で構成されています。
- インバーター
- 発電機
- モーター
- エンジン
- 動力分割機構
- 減速機
この中で比較的故障の確率が高いのがインバーターという部品。
万が一インバーターやその他システムに異常が起きた場合、走行不能になることもあります。
インバーターはハイブリッドシステムの中心とも言えるほど重要な役割を持っています。
簡単にご説明すると直流電流と交流電流の変換とモーターの回転の制御。
常に高電圧が流れ発熱が激しい状態で稼働しているため、故障の確率が高いということです。
目安としては10万㎞以上と覚えておくと良いのではないでしょうか。
もちろん10万㎞以上走ると必ずしも故障するわけではないので、ひとつの区切りとして頭に置いておきましょう。
ハイブリッドシステムに異常が出た場合はシステムモニターに表示されますので、その際は販売店などで点検してもらうようにしましょうね。
新型プリウスの走行距離の限界まで乗りたい!何㎞まで乗れる?
ついに新型プリウスの走行距離が20万㎞越えました🙌
今年で5年目これからもよろしくお願いします🙇 pic.twitter.com/lOKK9MSSIV— 桃澤 大祐 (@1439_44) August 23, 2019
続いては新型プリウスを走行距離の限界まで乗りたい場合、いったい何kmまで乗れるのか調べてみました。
買い替え時期についてもご説明します。
一般的な走行距離の限界
トヨタのメーカー特別補償の中に、
「新車登録時から5年または10万km走行時点のいずれかの早い方まで、保証の条件に当てはまる場合には無料で修理を受けられる」
というものがあります。
一定の保証期間内に走行距離10万㎞の時点で不備が出れば無料で修理を受けられるということは、最低でもその距離は問題なく走行出来るということです。
一般的に走行距離の平均は年間8千~1万㎞というのをよく耳にします。
それをふまえると、日常的な使用で約10年は安全に乗れるということでしょう。
もちろん個人で乗り方や使用頻度は変わりますので20万、30万㎞走っている方もいます。
新型プリウスをより長く乗るためには?
そう思う方もきっと多いはずです。
そのためには点検とメンテナンスをしっかり行うことが重要です。
頻度としておすすめは、半年に1度の定期点検。
また些細なトラブルでも放置せず、自分で気付いたり車検などで指摘されたものはきちんと修理・交換を行うこと。
お金は掛かりますが消耗品を交換するのも忘れてはいけません。
安全運転を心掛け、新型プリウスに掛かる負担を減らすことも長持ちさせる秘訣ではないでしょうか。
見た目も綺麗に保ちたい方はワックスをかけて磨いたり、カバーをするのもひとつの方法ですね。
過度な紫外線や潮風に当たるようなことも車体の劣化に繋がりますので気を付けましょう。
買い替え時期はどのくらい?
新型プリウスの走行距離の限界はどんなに短くてみ10万kmは余裕と考えると、部品の交換や定期的な点検で30万kmくらいまでは余裕だと考えます。
一方で、新型プリウスの大型バッテリーである駆動バッテリーの寿命は15万km〜20万kmと言われています。
もちろん駆動バッテリーを交換することで問題なく走ることができますが、交換にはそれなりの費用がかかることも事実。
であれば、そのタイミングで買い替える選択肢もあるでしょう。
早い人で7年も乗れば15万kmくらいの走行距離には到達するので、参考にしてみてください。
人間の体や歯と同じで、何も無いからと点検を怠ると急に新型プリウスに不具合が生じたりします。
年に最低でも2回、走行距離が長い人は3〜4回くらいを目安に定期点検を行い、長距離乗れる様に意識することがとても大事です。
まとめ
ついに…30万㎞超えの新型プリウスに寿命が来た……( ̄□ ̄;)!!
社用車と共にトヨタのディーラー日へGO! pic.twitter.com/SQt4PMC0WU
— 愛@思いやり (@saizeriyaAM) August 24, 2018
新型プリウスの走行距離の寿命、限界について解説させていただきました。
部品ひとつひとつの状態や寿命についても把握しておくと良いですね。
- 新型プリウスの寿命を長くするには、バッテリーやタイヤなど消耗品をきちんと交換する。
- ハイブリッドシステムの異常はすぐに対処する。
- 細かいトラブルも放置しない。
- 車に負担の掛かる乗り方をしない。
- 点検やメンテナンスを欠かさない。
走行距離の寿命、限界は個人の使用方法で変わってしまうのは事実です。
取扱説明書に従った対処、法令を守った点検・整備の実施という当たり前のことを守っていればより長く乗り続けることが出来るようになります。
故障の前兆なども見分けられるようになるとより早い対処が可能になるので、運転中の音や乗り心地にも注意出来たら良いですね。
大切な新型プリウスを元気な状態で長持ちさせられるように、楽しく安全運転を心掛けましょう。